中上健次『岬』
ようやく中上健次の『岬』を読み終えた。
岬 / 中上 健次
いつか読む気で本棚に眠っていた本。文芸春秋の初版本。
今となっては1度は読んだのか、途中であきらめたのか、全然読まなかったのかさえ定かではない。
黄金比の朝、火宅、浄徳寺ツアー・岬の4作品が所収。
岬は第74回目昭和50年の芥川賞受賞作品。中上にとっては4回目の候補作での受賞。戦後世代が初めて受賞したと評判になったが、彼の若さが疎んじられたとしか思えない。20代にして4作品も候補に挙がる実力者なのだから。30年近くへた今では10代の受賞者も出て全て読んだわけではないが、その受賞作品の内容も大きく様変わりしたことにあらためて驚く。
中上の作品は玄人受けして、急逝後15年を経てさらに評価も高い。
こうして今ゆっくり手に取る時期が来たことが嬉しくもあるけれど
同世代の作家たちに共有・共感できることの多いはずだったことを思うと、村上春樹にしろ中上健次にしろ、もっと早い時期に読んでいればと悔しくもある。
若い時代の迷いや苦悩やためらいや勢いは分別をつける前にこそ
読むべきだったという気がする。
今となっては感情移入するにはあまりに主人公たちが若すぎる。

感想はHPに
岬 / 中上 健次
いつか読む気で本棚に眠っていた本。文芸春秋の初版本。
今となっては1度は読んだのか、途中であきらめたのか、全然読まなかったのかさえ定かではない。
黄金比の朝、火宅、浄徳寺ツアー・岬の4作品が所収。
岬は第74回目昭和50年の芥川賞受賞作品。中上にとっては4回目の候補作での受賞。戦後世代が初めて受賞したと評判になったが、彼の若さが疎んじられたとしか思えない。20代にして4作品も候補に挙がる実力者なのだから。30年近くへた今では10代の受賞者も出て全て読んだわけではないが、その受賞作品の内容も大きく様変わりしたことにあらためて驚く。
中上の作品は玄人受けして、急逝後15年を経てさらに評価も高い。
こうして今ゆっくり手に取る時期が来たことが嬉しくもあるけれど
同世代の作家たちに共有・共感できることの多いはずだったことを思うと、村上春樹にしろ中上健次にしろ、もっと早い時期に読んでいればと悔しくもある。
若い時代の迷いや苦悩やためらいや勢いは分別をつける前にこそ
読むべきだったという気がする。
今となっては感情移入するにはあまりに主人公たちが若すぎる。

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