百日草




小さい頃から花好きだったけど
それなりに好みはあって
百日草にキンセンカはイマイチ好きになれない花だった。
長持ちするので仏様の供花にいつも入っていたせいかもしれない。
色味も決して美しいとは思えず、私の花の可愛い・美しいの範疇には長くはいらなかった。
ところがある日目にした「百の緑の中で―二部治身の草・花・くらし」(単行本)の中で
扱われている百日草はあまりに美しかった。
百日草ってこんなに美しかったのかと衝撃を受けた。
彼女は百日草がいちばん最初に美しいと思った花だと書いておられる。
品種改良が進んで色も形もいよいよ洗練されてきたこともある。
数年前北杜市のひまわり畑を見に行ったとき、
ひまわりの横に植えられていた一面の百日草も美しかった。
そのころから我が家にも百日草の種をまくようになった。
ことしも咲いている。
虫や病気にやられてなかなか一面のとまではいかないけれど
夏によく似合う花。
枯れるまで切り取れないほどその過程の変化も面白い。
御免なさい。
いまだにキンセンカは庭に植えたいとは思わない。