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メリエンダのティータイム

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2011-05-10 (Tue)  21:31

根津美術館&山種美術館

今週末まで公開中の光琳のカキツバタ図を見に。
根津美術館

根津美術館を象徴する作品のひとつ、国宝「燕子花図屏風」。明るい金地を背景に、濃淡の青と緑のみによって描かれた花々が、計算しつくされた造形的韻律を奏でながら、しかし堂々と、はつらつとした息吹を放っています。18世紀の初頭に、尾形光琳(1658~1716)が生みだした、日本絵画史を代表する作品です。
「燕子花図屏風」は、一見、燕子花の群生を華麗に描きだした草花図と見えますが、その発想源は、平安時代の歌物語『伊勢物語』の第九段、東国に下る途中の主人公が、燕子花の名所である三河国の八橋で、都にのこしてきた妻を想って和歌を詠じる場面にあると考えられています。
このたびの展覧会では、「燕子花図屏風」を中心に、館蔵品の中から、和歌と密接に結びついた作品や古典文学を題材とした物語絵、江戸時代の草花図を厳選し、展観します。
絵画と文学、そして自然の交歓に、ひととき心を遊ばせていただけると幸いです。

東日本大震災で日本人の持つそこしれない忍耐強さみたいなものにひしひしと打たれたが
日本画にもまた。日本人の優れた感性や美意識が並はずれたものだと感じさせられる。
しかもこの絵は伊勢物語9段のカキツバタを題材に描かれたということも
また興味がそそられる。
伊勢物語の9段のカキツバタの歌はまた日本人の才知豊かな感性が
日異常的な暮らしに生き生きと満ちていたことが感じられる。

東国の方へ、友達としている人一人二人を誘って行った。三河の国八橋という所に行
ったとき、その川のほとりに、かきつばたの花が面白く咲いているのを見て、木蔭に
馬から下りていて、かきつばたという五文字を句のはじめにおいて、旅のこころを詠も
うとして詠んだ歌
                                             在原業平朝臣
唐衣(からころも)きつつなれにし妻しあればはるばる来ぬる旅をしぞ思ふ(410)
               (『古今和歌集』〈日本の古典10〉 窪田空穂訳 河出書房新社)

『伊勢物語』9段の歌として有名なこの歌は、いわば暗号解読法の見本のようなものである。
まず歌の意味は、

唐衣を繰り返し着てよれよれになってしまった「褄(つま)」、そんな風に長年つれ添って親し
く思う「妻」があるので、その衣を永らく張っては着てまた張っては着るように、はるば
る遠く来てしまったこの旅をしみじみと思うことだ。
           (『古今和歌集』〈新日本古典文学大系5〉新井栄蔵ほか校注 岩波書店)

となるという。

おりしも庭には同じ色のカキツバタが見ごろ。
自然も人も時間も空間も日本人であることの誇らしさと喜びをつくづく感じさせてくれた。

続いて広尾の山種美術館に。
山種美術館


酒井抱一《菊小禽図》、鈴木其一《四季花鳥図》、田能村直入《百花》、荒木十畝《四季花鳥》、小林古径《白華小禽》、
《菖蒲》、奥村土牛《醍醐》、福田平八郎《牡丹》、《芥子花》、山口蓬春《梅雨晴》、速水御舟《椿ノ花》、
《牡丹花(墨牡丹)》、橋本明治《朝陽桜》
ほか約50点 
本展覧会では、近代日本画を中心に、酒井抱一をはじめとする江戸後期の画家から、上村松篁ら平成になってからも活躍した画家まで、約50点の作品を展示します。独特の淡く柔らかな色彩で桜を描く奥村土牛の《醍醐》、裏彩色を駆使し幽玄な世界を表出する福田平八郎の《牡丹》、琳派特有のたらし込みと装飾性が際立つ酒井抱一の《菊小禽図》、一枝の美しい瞬間を色と形に凝縮させた速水御舟の《椿ノ花》など、春夏秋冬それぞれの季節を彩る花々の競演とともに、時代を築いてきた画家たちの花に寄せるまなざし、創意工夫に満ちた表現の世界を存分に味わっていただきたいと考えています

ちょうど川端龍子の「八橋」も展示されていた。
八橋の構図も素晴らしいと記憶に残っていたが
改めて比較する光琳の大胆さやカキツバタの鮮やかさが印象に残った。
龍子の八橋の構図もより繊細なカキツバタもそれだけで見れば素晴らしいに違いはない。
日本画の有名どころの花の図が一堂にみられて楽しい企画だった。
やはり花は桜が一番で中でも土牛の醍醐。
美術館のはしごで久しぶりに日本画を堪能。
 

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最終更新日 : -0001-11-30

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